スマホ裸族が増殖中。サメがいなくなったコバンザメは、どうなるのか?

ビジネス全般

スマホ裸族なるものが増えているらしい。
要するに、ケースを付けないでスマホを持つ人たちのことだが、Androidスマホが大画面がするにつれ、さらにケースを付けると手に余る大きさになってしまい、持ちにくいというのが大きな理由のようだ。

Androidスマホは、背面がプラスチック製になっていて、そこにさらにプラスチックのケースを付けるというのも、確かにどうかと思うわけだが、そもそも、スマホにちょっと擦り傷が入ったところで、それがどうしたというのだ、というのが筆者の意見である。

車のように、中古車市場が充実しているなら、できるだけ傷をつけずに乗って、下取り価格を下げないように大切に乗るのは理解できる。
しかし、スマホを買い換えるときに、中古市場へ下取りに出す人って、どのくらいいるのだろうか?
そう考えると、ケースを付けて後生大事にスマホを使うってのは、少々ナンセンスにも感じるのだ。

ところで、スマホケースや保護フィルムは、完全にコバンザメ商法だ。(別にそれが悪いと言ってるのではないので、誤解なきように)

スマホの新機種が出るたびに、新しいケースや保護フィルムが売れるというカタチになっている。
しかし、スマホ裸族が増えると、肝心のサメがいなくなってしまう。いや、サメはいるのだが、サメにくっついても飯が食えないということになってしまう。そうなると、何かに依存している商売というのは、案外脆いものだ。

実際、筆者が携わっている印刷業も、ある意味コバンザメ商法だ。
例えば新聞折込チラシ。企業の広告手法のメインがチラシだった時代は、そこにくっついてさえいれば飯が食えた。
しかし、広告手法が紙からWebへ移ると、飯の種がなくなってしまう。

コバンザメは、くっ付くべきサメ(しかも、ご飯を食わせてくれるサメ)がいるときは、非常に楽に商売ができる。
しかし、頼るべきものがいなくなった瞬間に、商売が成り立たなくなってしまうのだ。

そうしてみると、スマホケースや保護フィルムのメーカーは、ケースを付けることのメリットを自発的に告知し、マーケティング活動をしてかねばばらなくなる。今までのように、スマホの売り場の隣にケースを置いておくだけで売れることが無くなってくる。

しかも、今年の秋に登場するiPhone6は、サファイヤガラスを採用する噂もある。そうなると、保護ケースなんてものは、無用の長物になってしまう恐れもあるわけだ。

なにかに依存して成り立つ商売というのは、常に時代の変化に合わせて変わっていなかければならない。
このサメがダメなら、別のサメへ。気軽に乗り移れる柔軟性を持たないといけないと思うのだ。