ビールの売り子をスマホで呼べる

ビジネス全般

「ビールを飲みたいのに、近くに売り子さんが居ない。まあ、我慢するか・・・」

球場で、こんな思いをした人は、少なからず居ると思う。しかし、スマホによって、そうした不満が解消できるようになった。
京セラドーム大阪球場で、ビールの売り子さんがスマホで呼べるようになったそうだ。

オリックス・バッファローズ本拠地の京セラドーム大阪球場で、ビールの売り子さんがスマホで呼べるようになった。球場内でiOSアプリ「野球場NAVI」を起動し、売り子さんの「呼び出し」ボタンを押せば、選んだ銘柄の売り子さんが自分の席までやってきてくれる。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1408/25/news117.html

これは、顧客、売り子双方にとって非常にメリットのある話だと思う。

機会損失を減らすことが出来る

球場でビールを飲みながら野球観戦は、最高の気分だ。
しかし、「ビールが欲しい」と思っても、近くに売り子さんが居なければ、ビールを注文できない。
我慢強く売り子さんが近くに来るまで、待たなければいけない。

「欲しい時に、店員がいない」

というのは、ままある話で、これは売り子に取れば大きな機会損失につながる。
「今すぐ欲しい」という顧客は、近くに店員が居るだけで簡単に売れるのだ。
今までは、そうした顧客を見つけるのが、売り子の腕の見せどころだったのだが、このアプリがあれば、「今すぐ買いたい客が、売り子を呼んでくれる」。

これによって、機会損失を減らすことができ、売上増につながるというわけだ。

欲しい時にこそ、売って欲しいと思う心理

別に、顧客を貶めているわけではない。
自分が顧客になれば、よく分かる。

「欲しくない時に、いくら店員に勧められても買わない」
「欲しくない時に、店員に熱心に売り込みされても、うっとうしいだけ」

でも、

「欲しい時に、近くに店員が居なければ、なんと不親切な店だと思ってしまう」
「欲しい時に、近くに店員がいなければ、他店で購入してしまう」

という感情になる。

要は、接客にはタイミングが重要だということだ。
顧客を煽って買わせるのは、一つのテクニックだと思うが、上っ面だけのテクニックは顧客に見透かされてしまう。
それよりも、「今すぐ欲しい」という顧客を、いかに見つけるかが大切なのだ。

今までは、この「今すぐ客」をいかに見つけるかがセールスの要諦だった。
しかし、こうしたスマホアプリの登場で、顧客は自ら店員に「欲しい」と連絡することが簡単になった。

顧客、売り子双方にとって、ストレスのない、良いやり方だなと思う。