夏休みの自由研究に、印刷工場の見学はいかが?

印刷

筆者には子供が3人いるのだが、毎年夏休みの宿題で四苦八苦する。特に、自由研究だ。
親の遺伝子を見事に受け継ぎ、生来のナマケモノ3人組なので、「先に宿題を済ませて、あとはゆっくりと遊ぼう」という発想は皆無で、とにかく宿題がたまっている。

手間暇のかかる自由研究は避けられる傾向に

さて、その自由研究だが、手間ひまのかかるものは避けられる傾向にあるという。1日で手っ取り早く済ませられるものとして今人気なのが、「工場見学」だ。工場見学をして、その模様をまとめるだけなので、親としても大変ありがたい。
もちろん、手間ひまかけて自由研究をするのが一番なのだが、そうも言ってられない事情もある。
とにかく、最近の小学生は夏休みといえども、とても忙しいのだ。

印刷工場の見学は、自由研究の課題として面白い

で、印刷業界に身をおく私としては、印刷会社の見学というのも、大変面白いんじゃないかと思う。
印刷会社だけでなく、新聞社でも印刷工場の見学をしているところもある。

京都で親しまれている新聞社「京都新聞社」では、無料で社内見学を実施しています。なかなか知ることができない新聞の秘密を丁寧に教えてくれます。記念撮 影やビデオ学習、編集局・印刷工場・発送室の見学、質疑応答など行い、新聞をより身近に感じることができます。2名様以上から予約できるので、親子で気軽 にお申し込みされてください。
http://iko-yo.net/facilities/11744

実際、印刷がどのような工程でされているのかを知ってる人は、業界の人間でしか知らないと思う。
筆者の友人は、印刷がCMYKのわずか4色の組み合わせでされていることを知らず、カラー印刷の場合は、何万色ものインキを使っていると思っていた。

考えてみると、世の中は印刷物で溢れかえっている。
身の回りを見ても、街を歩いても、印刷物だらけだ。でも、その工程を知っている人は少ないし、おそらくマイナー業界なので、自由研究のテーマとして選択する人は少ないんじゃないかと思う。

印刷用データの作り方、版の作り方、印刷の方法、印刷の仕組み、製本の方法などなど、たくさんの工程を学び、まとめるというのは、大変面白いと思うし、これがきっかけで印刷やデザインに興味を持つ小学生が増えてくれると嬉しいと思うのだ。