印刷物の季節商品について

印刷

印刷物には、「季節商品」というのがある。
一般的に印刷物(チラシや冊子など)は、季節に関係なく年中作るものだ。むしろ、トレンドに左右されないものが非常に多い。(名刺や伝票などはその一例)

しかし、その季節にしか売れない印刷商品もある。
例えば、年賀状、喪中はがき、暑中見舞い、クリスマスカードなど。
そうした印刷商品は、必要になる季節以外は、当たり前のことだが、全く売れない。
ただ、例えば年賀状の場合は、売れるタイミング(11月~12月)に、大量に集客できれば、びっくりするくらい売れる印刷商品だ。

問題は、売れる時期を見過ごさずに、コツコツと種を蒔いて、時期が来たらタイミングよく顧客に告知したり、集客をすることだ。印刷会社というのは、もともと営業力が弱く、自ら仕掛けて商品を売ったり、マーケティングをするのを最も不得手としている。完全な請負型、受注型なのだ。

長年、そうした業界の慣習に親しんだ印刷営業マンは、季節によってマーケティングを積極的にしかけるのが、とても苦手だ。
なにせ、自社の業務案内や商品カタログを作っている印刷会社はほんとに少ない。
受注型、請負型なのだから当たり前と思われるかもしれないが、せめて取扱商品のカタログくらい用意しても良いと思うのだが。。

自ら仕掛けることなく、水道の蛇口から水が出てくるのを下で待ち構えているような営業スタイルは、いずれ淘汰されるに違いない。もはや、蛇口から水はチョロチョロとしか出てこないのだから。
そうであるなら、自分から蛇口をひねりに行くか、別の蛇口を探すか、蛇口自体を作らねばならない。

「仕事が無い」とつぶやく印刷営業マンは、大抵が受動的で、蛇口の下で口を開けているだけしか能がない。
季節やイベントに合わせたキャンペーンやマーケティングは、どこの業界でもやっていること。
百貨店やスーパーなどの業界から、印刷業界も学べばいいのにと思うわけだ。