今年は、ウエアラブルコンピューター元年と言われています。
ウエアラブルコンピューターとは、身につけて持ち歩くことができるコンピュータのこと。
Appleがスマートウォッチを開発中だとか、Googleがスマートグラス(メガネ型のコンピュータ)に力を入れているとか、最近ではウエアラブルコンピューターの話題に事欠きません。
さて、我が日本でのウエアラブルコンピューターの開発状況は、どんなものなんでしょうか。
大日本印刷(DNP)が、スマートグラス向け電子書籍コンテンツを開発。寝そべりながらの読書も可能になるとのことです。
エプソンのメガネ型ウエアラブル端末「MOVERIO(モべリオ)」向けに、電子書籍コンテンツを開発。
モべリオに搭載されたジャイロセンサーを利用し、頭を動かすことでメニューの選択やページめくり、スクロール操作に対応するとのこと。
これを掛けると、寝そべったままの姿勢でも書籍を閲覧できるので、好きな場所で読書を楽しめるそう。
ここで筆者が考える問題が2つ。
1つめは、ウエラブル端末の規格が統一されておらず、また、業界標準となる端末が登場していないこと。
大変失礼ながら、エプソンのメガネ型ウエアラブル端末「MOVERIO(モべリオ)」が、どこまで一般的に広まるかは、はなはだ不透明です。
Googleは、「GoogleGlass」に力を注いでいますし、どちらが業界ナンバーワンの座を射止めるかを考えると、やはりGoogleが優位かと。
しかし、端末ごとに規格が違えば、せっかくの電子書籍コンテンツが普及しなくなります。
2つめは、ライフスタイルの問題。
メガネとは言っても、その形は人目を引くこと間違いなしです。街中で、このメガネ型端末を掛けることに、違和感と恥ずかしさを感じるのは、私だけでしょうか。
また、頭を動かすことでページめくりなどができるようですが、これもどうなのかと。
読書のスタイルというのは、手で本を持って、ペラペラめくりながら読むというスタイルです。これは、スマホで電子書籍を読む場合でもまったく同じ。ペラペラをめくる動作が、タップになるだけです。
つまり、「手で持つ」という慣れ親しんだ動作が不要になる。
とすると、メガネ型端末で電子書籍を読むあいだ、すごく手持ち無沙汰なように思うのです。
それと、人間というのは集中しているようでも、外界の情報を常に気にしているものです。
それによって安心感も得られます。
雨の音や陽の光、人のざわめき、電車の音、車の音などを聞きながら、また視界に入れながら本を読むというスタイル。
メガネ型端末になると、そうした外界からの情報がシャットアウトとまでは言いませんが、かなり制限されるでしょう。
これって、集中できるようで、逆に落ち着かなくなる、不安になるように思います。
こういう感覚って、まさに旧世代の感覚なんでしょうか。
若い世代は、何の抵抗もなく、街中でスチャッと格好良くGoogleGlassを掛けることができるような気もします。
とにかく、世の中動いてますね。
今年はウエアラブルコンピューター元年とも言われています。Appleのスマートウォッチが発売され、普及することも考えられます。
時代の流れは、スマホ普及とともに、急速に進化していますので、どうなるか楽しみではあります。